ネレ・ノイハウス 『友情よここで終われ』
2024-03-03



禺画像]

刑事オリヴァー&ピア・シリーズの10作目。ドイツ・ミステリ。

ホーフハイム刑事警察署首席警部のピア・ザンダーは元夫で法医学研究所所長のヘニング・キルヒホフから電話で頼まれる。
彼のエージェントであるマリア・ハウシルトが、ここ数日、音信不通だった友人の家に寄ってみると、ドアに血痕があり、何かあったのではないかと心配しているので、その家に行ってくれないかというのだ。
ピアが家の中に入ってみると、二階に右足首を鎖で繋がれた老人がいた。

行方不明になった女性はヴィンターシャイト出版から最近解雇されたばかりの元文芸部長のハイケ・ヴェルシュ。
彼女は自分の出版社を起こそうとして解雇された腹いせに、作家のゼヴェリン・フェルテンが盗作したとばらし、彼の名声とヴィンターシャイト出版の評判を傷つけていた。

動機から考えると、フェルテンが第一容疑者だが、調べが進むうちに、1983年にノワールムティエ島で起きた事故がハイケ・ヴェルシュの殺人に深く関わっていることがわかる。

読んでいくと、登場人物たちが多すぎて、誰が誰だかわからなくなってきます。
まとめてみますね。
物語の中心になるのが、ヴィンターシャイト出版を経営しているヴィンターシャイト家です。
ヴィンターシャイト出版の現社長はカール・ヴィンターシャイト。
カールの母カタリーナはヨハネス(ヨーン)・カール・ヴィンターシャイトと結婚しましたが、しばらくしてヨーンが亡くなくなり、カタリーナはカールが六歳の時に自殺します。
その後、カールは叔父のヴィンターシャイト出版社長アンリと叔母のマルガレーテに引き取られます。

「永遠の友人」は六人います。

@ゲッツ・ヴィンターシャイト:アンリとマルガレーテの息子で、三十五年前に死亡。
Aハイケ・ヴェルシュ:ヴィンターシャイト出版の元文芸部長。
Bアレクサンダー(アレックス)・ロート:幼稚園の時からゲッツの友だち。ヴィンターシャイト出版の現文芸部長で、妻はパウラ・ドムスキー。
Cシュテファン・フィンク:ゲッツの妹のドロテーア(ドーロ)の夫で、フィンク印刷所社長。
Dアリア(ミア)・ハウシルト:ゲッツの元恋人。ヘニングの文芸エージェント。
Eヨゼフィン(ヨージー)・リントナー:ロートの元恋人。<ハウス・オブ・ブックス>のオーナー。

この他にヴィンターシャイト家の使用人ヴァルデマール・ベーアとヴィンターシャイト出版のヘニング担当の編集者ユーリア・ブレモーラがいます。
覚えられますか?わたしには無理ですわ(恥)。

そうそう、ヘニングがミステリを書き、ベストセラー作家の仲間入りをしています。びっくりしました。
彼の書いた本の題名が、今までのシリーズの題名と同じで、内容も同じだそうです。
意外な才能があったんですね。


続きを読む

[外国ミステリ]
[美味しいもの]

コメント(全2件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット