C『星合いの空 江戸彩り見立て帖』(本書)
有馬美季子 『お葉の医心帖 きずなの百合』
弥生(三月)。道庵の診療所で働き始めてから一年が経ち、お葉は齢十八になる。
道庵のところに腰痛持ちの女絵師のお景が来る。道庵が彼女に鍼灸治療を施したのを見て、お葉は鍼灸に興味を持つ。お葉とお景は働く女同士として友となる。
卯月(四月)。二年前に怪我をした目が痛み出した元相撲取りの新太に、道庵の元弟子の源信が手術を施す。
皐月(五月)。道庵が咳き込み、熱を出す。お葉は診療所を休みにし、道庵を休ませ、お灸をしていると、お繁がやって来る。便秘がひどくなってしまったらしい。道庵はちょうどいい機会だからとお繁を稽古台にし、お葉に鍼灸を試させる。
水無月(六月)。高家旗本の奥様が駕籠に乗りやって来る。飲水病(糖尿病)で、壊死した足を切断するという手術を拒み、ある御典医を怒らせてしまい、他の御典医たちにも治療を断られたという。道庵は奥様の治療を引き受けることにするが、前途多難。
お葉と道庵は師匠と弟子ですが、父と娘みたいな感じでもあり、これからも上手くやっていけそうです。
源信とお葉の二人はこれからは道庵を支えていきたいと思っているようです。
いっしょになって診療所を継げばいいと思うのですが、どうなるのでしょうね。
出世を考えている源信ですから、いい縁談があったらそちらにいきますよね。
お葉は昔のこともふっきれ、いい医師になりそうです。
<シリーズの順番>
B『お葉の医心帖 わかれの冬牡丹』
C『お葉の医心帖 きずなの百合』(本書)
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