内藤了 『BEAST 警察庁特捜地域潜入班 鳴瀬清花』
神奈川県警から出向し特捜地域潜入班の一員となった鳴瀬清花は、警視庁の上層部が潜入班の進捗状況を視察に来るというので、警視庁の企画課に出向く。
どうも刑事局長は班長の土井を敵視しているようで難癖を付けてくる。耐えきれなくなった後方支援室通信官の万羽福子が奇行に走る。そこに現れたのが、千葉大学の法医人類学者の宗像健司。彼は秩父の山で滑落遺体として発見された、ニホンオオカミの研究をしていた民俗学者・太田穣のことでやって来た。彼によると、太田の遺体には人とも獣とも検討もつかない歯形がついていた。以前、太田から渡されたニ年前に秩父山地で発見された遺体の写真にも同じような歯形があったという。太田は事故死なのか、それとも何か人狼のようなものに襲われたのか、他の遭難者はどうだったのか、潜入班に調べて貰いたいとのことだ。
潜入班は真相を探るために、狼信仰の伝わる秩父山地に赴く。
大学時代に雲取山に登り、三峯神社にも行ったような気がしますが、記憶が定かではないです(恥)。秩父って面白そうなので、いつか行ってみたいです。
秩父に狼信仰があるとは知りませんでした。
詳しくは本にも書いてあるので、興味のある方は読んでみて下さい。
このシリーズは奇怪な事件を扱いますが、結末がなんとも言い難い、悲しいものです。
今回もすっきりとしない終わり方ですが、どうしようもないですね。
ちょっとネタバレすると、子どもに関することです。
お勧めのシリーズです。
知念実希人 『となりのナースエイド』
桜庭澪は星嶺大学医学部附属病院統合外科病棟の新人ナースエイド(看護助手)。
ナースエイドは医療行為はしないが、『患者さんに寄り添うプロ』。澪は半年前の姉の死をきっかけにナースエイドになることにした。
統合外科は火神教授が集めたあらゆる手術のエキスパート集団で、その中でも竜崎大河は統合外科のエース。彼の技術至上主義のところが澪の患者に寄り添い、癒やしを与えるという主義と合わないため、彼とはことごとくぶつかる。
やがて竜崎に澪の秘密を知られるが、澪の部屋に何者かが押し入り、竜崎の部屋を貸してもらえることになってから、彼らの関係は変化していく。
ある日、姉の恋人だった新宿署刑事課の刑事、橘信也がやって来て、姉は殺されたと澪に告げる。
医療ファンタジー。
看護助手(看護補助者)のことを、この頃、ナースエイドとも言うんですね。知りませんでした。
腕が良くて、患者に寄り添う医師が望ましいのは当たり前。だけどそういう医師は少ないのが現実ですよね。澪と竜崎のよいところを両方備えた医師が増えてくれるといいのですが。
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