二作目の今回は2016年7月以降のことになります。
2016年6月、イギリスでは国民投票でEU離脱が決まり、7月にテリーザ・メアリー・メイが首相になった。
その頃バッキンガム宮殿では大規模な改修計画が行われていた。
そんなある日、エリザベス女王はポーツマスの海軍基地で行われていた海景色画展に、かつて自分の寝室を出たところに飾ってあったブリタニア号の絵が展示されているのを目にする。
女王は秘書官補のロージー・オショーディにこの絵画がポーツマスの海軍基地に保管されるにいたった経緯を調べ、速やかに返却に向けて手はずを整えるように命じた。
海軍基地の施設管理責任者によると、その絵は国防省の所蔵品のうちの一点で、長年海軍軍令部次長の執務室に飾られているものだとのこと。
しかし女王は最後にその絵を見たのは、1990年代だという。
ロージーは再度調べるように命じられ、各方面の宮殿関係者に尋ねて回ることになる。
その頃、中傷を目的とした手紙やメッセージが女王手許金会計長官のアシスタントや年配の家政婦などあちこちに送りつけられており、しばらくしてロージーにまで送られてくる。
10月の某日、バッキンガ宮殿のプールサイドで嫌われ者の家政婦ミセス・ハリスが死んでいるのが見つかる。
ウィスキーグラスを片付けようとして足を滑らせて転倒し、割れたグラスの破片で足首のうえの動脈が切断され、失血死したようだった。
女王にミセス・ハリスが問題を抱えていなかったかどうか聞かれ、嫌がらせの手紙の件を話したロージーは、内密にしておきたかった秘書官のサー・サイモンに激怒される。
やがてロンドン警視庁からウィンザー城の事件に関わったストロング主任警部が派遣されてくる。
消えた絵画と中傷目的の手紙、そして家政婦の死は関係があるのか。
女王の推理は…。
相変わらず女王は冴えています。
犬たちに対する愛情も素晴らしいです。
そうそう、フィリップ曰く、”あの悪趣味で、見られたもんじゃない小品”のブリタニア号の絵をなんでしつこく返却させるように言い張ったのかは最後にわかります。
ヒントは「愛」です。
それにしてもバッキンガム宮殿にプールがあるなんて、知りませんでした。
もともとはジョン・ナッシュが温室として設計したのを、1930年代にジョージ六世が幼い王女たちのためにプールに改築したんですって。
外から見られたり、写真を撮られないようにしたのかもね。
どういう人たちが王室に使えているのかと思ったら、上のポストには軍の高級将校が多いようです。
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