M.C.Beaton 『Agatha Raisin and Kissing Christmas Goodbye』
2020-08-02



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アガサ・レーズン・シリーズの18作目。
アガサの探偵事務所は繁栄していますが、犬猫捜しと浮気調査ばかりで、アガサは飽き飽きしていました。

ハリーがケンブリッジに行ってしまったので、主に犬猫探しをやらせるために、若い女の子をトレーニーとして雇うことにしました。
なかなかいい子が見つかりませんでしたが、事務所にToni Gilmourという16歳の女の子が現れます。
追い返そうとしましたが、トライアルで犬猫探しをやらせてみてから雇うかどうか決めてくれと言うので、断れないアガサはそうすることにします。
優しい秘書のミセス・フリードマンはトニに甥のハリーがどうやって犬猫を捜していたか教えてあげます。
おかげで上手く探せたので、次は浮気調査。これも知り合いが掃除婦として雇われていたおかげで上手く写真が撮れ、トニは探偵事務所の一員となります。
トニは家庭に恵まれておらず、母親はアルコール中毒で、兄は仕事もせずにブラブラしています。
浮気調査の時に使用したカメラを家に持って帰ったら、兄が盗んで売ろうとしたので取り返そうとすると殴られました。
連絡を受けたアガサは用心棒を雇い、家に行き、カメラを取り返し、家にいられなくなったトニを自宅に泊め、その後、フラットを買い、そこに住まわせます。
自分と同じような機能不全家庭で育ったトニにアガサはとても優しいですね。
でも彼女が探偵仕事を上手くやると妬みます。
今までのアガサなら嫉妬心からトニを辞めさせたでしょうが、アガサはちょっと大人になりましたね(笑)。

友達のロイとチャールズは相変わらずです。
ロイは週末にやって来て、仕事の愚痴をこぼし、またアガサに助けられます。
そろそろ独り立ちしましょうね。
チャールズはこの前の事件から変わるかと期待したのですが、残念ながら変わっていませんでした。
アガサが家の鍵を変えたのに、チャールズはちゃっかり合鍵を手に入れちゃいます。どうやって手に入れるのかしら?
そして調査に飽きると、アガサを置いてまた逃亡。困った人です。

今回、アガサの目を引いたのは、一通の手紙でした。
「家族の誰かが私を殺そうとしている」と書いてあったのです。
アガサはロイと一緒にその手紙の主、Phyllis Tamworthyに会いにいきます。
彼女はマナー(manor)に住んでおり、売ってテクニカル・カレッジを作り、4人の子供たちには一銭も残さないつもりでした。
マナーを売ることを子供達も住人も反対しているようです。
今度行う80歳の誕生日パーティに、探偵ということは伏せておき、友人として参加することになります。
そのパーティでフィリスはドクニンジンで毒殺されてしまいます。
アガサは自分は探偵であると明かしましたが、家族からは相手にされず、警察からは事件に首を突っ込むなと言われます。
そんなアガサの所に殺されたフィリスの息子・フランの妻のアリソンがやってきて、犯人探しを依頼します。
さて、アガサたちは犯人を捜すことができるでしょうか。

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