宮部みゆき 『刑事の子』&『ばんば憑き』
2012-01-28



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くだらないことですが、表紙が漫画ってこの頃の傾向なのでしょうか。結構多いですね。私は好きではありませんが。

『刑事の子』は題名通りに刑事の息子が主人公のお話です。表紙から予想ができるように、ジュニア向きの内容です。

親が離婚したため刑事である父親との二人暮らしを始めた八木沢順は、仕事柄父親の手が回らないということで、この頃はめったに見られないぐらい面倒見のいい、大正14年生まれの家政婦の幸田ハナに面倒を見てもらっています。
ハナは家事を順に教えてくれます。例えば白菜のつけ方。私など白菜のつけものは大好物のひとつに入りますが、一度もつけたこともないですし、つけ方も知りません(恥)。
学校の家庭科はつまらなかったのに、何故ハナが教えてくれる家事が面白いのだろうかという順にハナは言います。

「それはたぶん、学校のお勉強で習うことというのは、<ためにする>ものだからでございましょう。おうちでなさることは、そうではございません」

そう、ハナは今時珍しい、きちんとした綺麗な日本語を話す真っ当なおばあさんなのです。
ジュニア向きだからでしょうか、事件は起こりますが、ハナのように折り目正しく終わります。

荒川でバラバラ死体が見つかり、順の父親は担当の一人になります。
同じ頃、順はハナからある家に若い娘が入って行ったっきり出てくるところを誰も見ていないという噂を聞きます。刑事の息子の血が騒いだのか、順は遊びに来た信吾からその家に住んでいる画家篠田の話を聞き興味を持ちます。
その夜、順の家の郵便受けに篠田が人殺しであると書いた手紙が入れられていました。
このことをきっかけに順は独自の調査を始めます。

なんといってもハナのような家政婦さんが欲しいですわ。家政婦って一時間いくらなんでしょうか?



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宮部みゆきの江戸物短編集です。
日暮らし』の政五郎親分とおでこ、『あんじゅう』の青野利一郎と悪童三人組が活躍する話も入っています。
どうも読み慣れてしまったのか、以前のようなインパクトがなくなりました。

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[日本文学]

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