ケイト・キングズバリー 『ペニーフット・ホテル 受難の日』
2009-11-04


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1906年イギリスの南東沿岸部、バジャーズ・エンドにあるペニーフット・ホテルが舞台のシリーズ物です。
このホテルは上流階級の人たちに人気です。それというのも、口の堅い従業員達がいるので、この宿の中のことが噂になるようなことがないからです。
ホテルの女主人セシリー・シンクレアは夫を亡くしたばかりで、支配人のバクスターを頼りにホテルを経営しています。
彼女の周りにはまじめなバクスターを初めとして、催し物担当のフィービー、装花担当のマデライン、メイド頭のアルシーダ、メイドのガーティなど個性的な人たちがいます。

ある日、宿泊客の婦人が屋上庭園から転落死しました。
自殺か、他殺か、事故死か。
ホテルの名誉を守るために、当てにならない警察を尻目に、セシリーは独自の捜査を始めます。

セシリーが婦人参政権運動についてふれている場面があり、まだまだ女性が男性より下に見られていた時代に彼女が生きていることがわかります。
なかなかおもしろいヒロインです。
くそまじめな支配人のバクスターがこれからどうセシリーに感化されていくのか注目していこうと思います。
[コージーミステリ]

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