朝倉かすみ 『平場の月』
2025-11-21


第32回山本周五郎賞受賞作。

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青砥健将が中学校の時に交際を申し込んで断られた須藤葉子と再会したのは、念のために胃の内視鏡検査をしに行った病院の売店だった。
それから二人は軽く無駄話をする互助会を結成とか言って、ほぼ毎週飲むようになる。

50歳になる青砥は都内の製本会社に勤めていたが、六年前に寡婦となった母の近くで暮らそうと中古マンションを買った。しかし、妻子が出ていってしまい、離婚し、三年前に母が倒れたのをきっかけに都内の製本会社を辞めて地元の印刷会社に転職していた。
須藤は大学を出て、大手証券会社に勤めていたが、三十歳で結婚退職をし、四十一歳になる年に夫に先立たれ、二年前に地元に戻り、病院の売店でパートとして働いていた。

同じ頃に大腸内視鏡検査をした須藤は大腸がんの手術をし、ストーマをつけ、薬物療法を始める。
そのため青砥の家で過ごすことになり、青砥はいつしか須藤との未来を思い描くようになるが…。

私はよく見間違いをする人です。
この本は「平場(ひらば)」なのに、チラッと見て「平壌」だと思って、読んでいませんでした。
ネットで映画の原作であるこの本のことが紹介されていて、やっと自分の間違いに気づいた次第です(恥)。
「大人のラブストーリー」とか「大人のセカチュウ映画」だとか言われているようですね。
ごめんなさい。映画の二人、特に女性は私のイメージには合いません。
綺麗過ぎだし、小説の須藤のような言葉遣いをするような人に思えないのです。
映画を見たら、印象が変わるかもしれませんが。

50歳で独り者で病気はつらいよなと思いました。須藤には妹がいたので、まだいいですが。
須藤は若い頃から家庭に恵まれていなくて、人に頼らずに生きていくと決めていたらしいのですけれど、青砥の気持ちに答えてもよかったように思います。
でも、それが彼女の生き様なんでしょうね。潔くていいですね。
青砥はいつまでも後を引きそうww。

人の好き好きなので、なんとも言えませんが、私はあまり感情移入できないお話でした。

勘違い、もう一つ。

Det ar en katt.   Katten ar liten.
Det er en katt.   Katten er liten.

これらの文の違いがわかりますか。
実は上がスウェーデン語で下がノルウェー語です。
Duolingoをノルウェー語のつもりでやっていたら、何やら変。しばらくしてから気がつきました。私がやっていたのはスウェーデン語でした。
arとerが違うだけで単語がいっしょです。
まだ入門という感じなので、はっきりとは断言できませんが、スウェーデン語とノルウェー語は文法も似ているのかもしれませんね。
無料のDuolingoは続けてやれないので、サクサクと進めないのが難ですが、ゆっくりやりますわ。

[日本文学]

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