幹線道路に置かれた男の死体が見つかる。
裸で椅子にくくりつけられ、下半身は古い布袋に入れられ、頭に大きな牡鹿の枝角が装着されていた。
死体はフリートコムの村にあるパブ<ホワイトハート>の店主、ジム・ティエナンだった。
リバプールからウェセックス警察に転属してきたばかりの刑事課巡査部長ニコラ・ブリッジは苛立っていた。
契約書に署名した後にわかったのだが、ウェセックス警察が三州統合警察という新しい警察署に統合されることになっていて、新庁舎の完成が遅れているので、あと二年ほど廃業になった銀行の建物に常駐しなければならない。
その上、刑事課には彼女の他にふたりの刑事しかいない。
その内のひとり、経験豊富な刑事と聞かされていたイケメンの二十代後半のハリー・ウォードは社会人雇用プログラムを通じて入署したので刑事の経験などない。
もう一人のメル・ハーディマンは痩せた陰気な禿頭の男で、どうしたら有益な人員になりうるのか。
手が足りないと上司に電話して訴えると、契約書に載っていない広報役も押し付けられる。
のんびりするどころではない。
ニコラはメルに調査を任せ、新米刑事ハリーを相棒に聞き込みを始める。
思いがけず、百年前にも鹿角を用いた連続殺人事件があったことがわかるが・・・。
最初にニコラたち以外にも村民たちが出てくるので、誰が誰だか関係性もわからず、困りました。
しばらく読む進むとわかってきたので、やっと落ち着いて読んでいけるようになりました。
イギリス・ミステリは小さな村で起こる事件を扱っているものがいいです。
読んでいくうちにだんだんと明らかになっていく村人たちの隠された過去がどう事件と繋がっていくのかが面白いんです、と言いたいところですが、私は下世話なことが好きなんで、事件よりも登場人物たちの個人的なことが楽しみで読んでいます。
この本では「ニコラと夫のマイク」や「ニコラとハリー」などの関係性がどう変化していくのかが気になります。
クリス・チブナルは脚本家で、「ブロードチャーチ」というドラマでイギリスのアカデミー賞や王立テレビ協会賞など数々の賞を取っているようです。
Amazonで4話まで見られるようなので見てみます。
この作品が作家としてのデビュー作らしく、二作目はこれからのようです。
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