シリーズ物はきりがないので、面白くなくなった物は読まないことにしようとは思いますが、なかなか止められません。
今回の三冊、面白さが盛り返してきています。
知野みさき 『秘す歌加留多〜上絵師 律の似面絵帖〜』
シリーズの十三冊目。
葉茶屋・青陽堂の嫁で上絵師の律は再び懐妊した。前のようにならないように律も周りも気をつけている。
そんな時に、今井の手習い指南所で歌加留多の「い」の札がなくなり、歌加留多を新しくすることになり、律が絵を描くことになる。今の加留多の取札は律の父が描いたものだ。その他に律は独楽回しに贈る独楽の意匠の着物を頼まれる。
そんな中、律と慶太郎の周りに怪しい男が現れる。
岡っ引きになりたがっていたお嬢さまで世間知らずの綾乃が茶屋で働き始めます。
いつまで働き続けられるのか。
お上の似面絵を描いている律ですが、知り合いからも似面絵を頼まれるようになります。似面絵は写真みたいなものです。
今回のテーマの歌加留多にも色々な意味合いがあるんですね。
律はまた子どもを助けようとして、危ない目に遭います。懐妊している時はやめてほしいです。
次回に律が無事に出産できることを願っていますわ。
坂井希久子 『桜ちらし 花暦 居酒屋ぜんや』
シリーズの八作目。
升川屋の若様の千寿がお花に求婚した。それをたまたま目撃した、千寿のことが好きなおかやはお花に口をきかなくなり、嫌がらせまでやるようになる。
千寿が本気であることを知った熊吉はお花への思いを断ち切り、仕事に邁進することにする。
臨月のお妙が無事に出産できることを祈る皆だったが、いよいよお産が始まる。
薬種問屋に勤めている熊吉は同僚に恵まれていないようで、彼が大旦那に目をかけられているのが気に入らないのか、いつも足を引っ張られています。
大旦那はそんな熊吉に同輩からの嫌がらせすらさばけない者が番頭になっても、よその店が足を引っ張ってくるのに太刀打ちできない。人の上に立つにはもっと太い、胆力のようなものが必要で、熊吉の優しさは美点だが、欠点でもある。奉公人を辞めるか、と訊いてくる。熊吉は試されているんですね。
お花がぜんやを継ぐまでのお話かと思ったら、熊吉がメインになりそうな雲行きになってきました。
さて、お花は千寿と熊吉のどちらを選ぶのか、それともどちらも選ばないのか、わからなくなってきました。
風野真知雄 『ざまあみろ わるじい義剣帖(五)』
愛坂桃太郎と盟友の朝比奈留三郎は女絵師お貞とおぎん殺しの下手人である川内玄斎を捕らえるのに難儀していた。
玄斎を泥人形を使っておびき出すのが一番簡単だが、孫の桃子に危害を加えられる恐れがあるからだ。
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