読んだ本が溜まっていますが、少しずつ紹介していきます。
今回は江戸時代にあっても、今はない職業についていた人のお話です。
西條奈加 『御師弥五郎 お伊勢参り道中記』
「御師」とは、もともと「御祈祷師」の略で、「おし」または「おんし」と呼び、平安時代から続く、「特定の寺社に属して、参詣者の参拝や宿泊を世話する」神職のような立場です。
伊勢御師(伊勢の場合は「おんし」と読む)は全国各地に派遣され、現地の伊勢講の世話をし、伊勢参りに訪れた時には自分の宿坊で迎え入れて、便宜をはかったそうです。
今で言う「営業マン」や「広告マン」プラス「ツアーガイド」みたいなもんですかね。
弥五郎は大伝馬町の酒問屋、伊勢屋に世話になっている御師の手代頭だ。
命を狙われた材木商の巽屋清兵衛を助けたのが縁で、伊勢詣でをする清兵衛の用心棒として同行を頼まれる。
清兵衛は何物かに命を狙われているようだというのだ。
心当たりはあるようだが、詳しく語ろうとはしない。
弥五郎は十三年ぶりに伊勢に戻ることになる。
できるだけ道中の難を防ぐために、本所相生町の伊勢講の総勢十人の一行と同行することにする。
果たして無事に伊勢まで辿り着けるのか…。
お伊勢参りの道中が面白いです。
一生に一度と思えば、こんなに楽しい旅はないでしょうね。
今は簡単に旅に行けますが、それだけ旅の印象も薄いですよね。
伊勢には京都旅行のついでに何度も行っていますが、今でも思い出すのは、友だちと高速バスに乗って行った時のことです。
朝の四時か五時過ぎに伊勢市駅に着き、外宮に行こうと歩いていたら、おじさん(タクシーの運転手かな?)が話しかけてきて、「こんな朝早くには神様も起きていないよ」とか言われ、車で赤福の本店に連れて行ってくれて、赤福をおごってくれました。親切な人でした。ありがとうございました。
調べてみると、今でも赤福本店は朝の五時からやっていますが、高速バスは八時ごろに着くようです。
弥五郎と清兵衛に絡む謎解きも面白いですが、それ以上に昔のお伊勢参りの様子が生き生きと描かれていますので、是非読んでみて下さい。
森明日香 『夜の金糸雀 おくり絵師』
「第一話 初しぐれ」
セ
記事を書く
セコメントをする