刑事犬養隼人シリーズの七作目。
三月十五日、下谷署に何者かが家宅に侵入し、寝たきりのALSの母親を殺害し、現金を奪ったという通報があった。
犯行態様は以前世間を騒がせたドクター・デスの事件と酷似していた。
模倣犯か。
ドクター・デスは安楽死の代金に受け取ったのは二十万だったが、今回、被害者が用意した現金は二百万。
警視庁捜査一課に出動が要請され、犬養隼人は高千穂明日香と共に現場に駆けつける。
三月三十日、往年の大女優、岸真理恵の亡骸が自宅で発見される。
彼女はパーキンソン病の既往症があった。
遺書があり、その中でJKギルドに安楽死を依頼したことが書かれていた。
JKギルドとは何か。
JKとは初代ドクター・デス、ジャック・ケヴォーキアンの略称か。
ギルドが職業別組合の意味なら、犯人は一人とは限らないのではないか。
何者かが東亜日報にリークし、岸の遺書が世間に知られてしまう。
世間は安楽死問題で喧しくなる。
捜査に行き詰まった犬養は苦肉の策として、拘置所にいるドクター・デスこと雛森めぐみに模倣犯の心当たりがないか訊きに行く。
日本の安楽死や終末期医療についてよくわかる内容です。
全く安楽死についての議論が進まない現状を鑑みて、中山さんは再度、書きたかったのでしょうね。
ミステリとしての出来は今一です。途中からラストが予測できてしまいます。
こうなれば御子柴が雛森の弁護をするしかないかなww。
刑事犬養隼人シリーズ
F『ドクター・デスの再臨』
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