軽く読める本を紹介します。
小湊悠貴 『ホテルクラシカル猫番館6』
横浜にあるホテルのお話。
<一泊目 束の間の新婚旅行>
パン職人の高瀬紗良は和久井ベーカリーの常連客だった英里と再会する。
実は英里は女優の水無瀬エリで、次のドラマで演じるヒロインがパン職人なので、紗良に取材し、話を聞きたいと言ってくる。取材の日にスイートルームが空いていたので、宿泊するという。
紗良は英里にお土産を用意することにする。
<二泊目 愛妻家に乾杯>
支配人の岡島夫婦は結婚三十周年。夫婦でホテルのオープニングスタッフをしていたという。奥さんの翠は客室係のプロで、病気で猫番館を辞めたらしいが、今でも猫番館に新しい客室係が入ったときに新人研修をお願いしているという。
ちょうど猫番館に新人客室係が入ったので、研修のために翠がやって来る。
研修の様子を見たいと言う紗良に、翠はあるお願いをする。
<三泊目 在りし日のマリアージュ>
常連の顧客・柏木様がペンダントを忘れていった。そのうちに取りに来ると言っていたのだが、この一年半、一度も来館していなかった。
その柏木様がやって来ることになる。
紗良たちが彼のために用意したものは…。
<四泊目 病める時も健やかなる時も>
猫番館でブライダルフェアをやることになる。
フェア担当の土屋円香が猫番館のことを詳しく知りたいと、宿泊するという。
一緒に宿泊するのは長いつき合いの彼。
結婚に焦り始めている円香だったが…。
ホテルあるある。忘れ物第一位がスマホの充電器だそうです。気をつけましょう。
紗良が時間をかけて考え出した新作のカレーパンが美味しそうです。
読むたびにこんなホテルがあったら泊まりたいと思います。
そろそろ紗良と要の関係を進ませてもいいのではないですか。
志賀内泰弘 『京都祇園もも吉庵のあまから帖5』
祇園甲部の花見小路にある元芸者もも吉が営む「もも吉庵」を舞台にしたお話。
<第一話 カキツバタ 母と娘を見守らん>
タクシー運転手をしているもも吉の娘・美都子は車椅子を利用している高野というお客を乗せる。車椅子を押しているのがヘルパーの若山めぐみ。
どうも二人には何か秘密がありそうだ。
<第二話 雲水を 探し求めて秋彼岸>
島原真治は息子を殺した病院の理事長だった藤田健に復讐するために建仁寺の周りをうろついている。
藤田は責任を重く受け止め、理事長職を退任し、代表を務めるフジジャパンホールディングスのすべての会社の社長職も辞任し、雲水となり、托鉢の修行に入っていた。
それから十年以上が経ち、フジジャパンホールディングスが外資系ファンドに乗っ取られようとしていた。
そのため藤田に戻って来て欲しいという声が出て…。
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