ポール・アダム 『ヴァイオリン職人と消えた北欧楽器』
2020-04-28



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ヴァイオリン職人・シリーズの第三弾とはいえ、何故か日本でしか発売されていないそうです。
日本人好みなのでしょうか?

イタリアのクレモナでヴァイオリン職人をしているジャンニはヴァイオリン製作学校の講師もしています。
かつての教え子でノルウェー人のリカルドがクレモナで講演を行うことになり、恋人のマルゲリータと親友の刑事、アントニオと一緒に聴きに行きました。
ところが、その夜、リカルドは殺されてしまい、彼が持っていたハルダンゲル・フィドルがなくなっていました。
ハルダンゲル・フィドルはノルウェーの民族楽器で大した価値はありません。
それなのに何故?
アントニオに頼まれ、ジャンニはまた殺人事件の捜査に協力することになり、アントニオとマルゲリータと共にリカルドの葬儀に出るためにノルウェーのベルゲンへと旅立ちます。
ノルウェーでリカルドが持っていたハルダンゲル・フィドルは誰が作り、誰が所有していたのかを調べ始めますが、さらなる殺人が起こります。

ノルウェーというと何が有名でしょうか?
フィヨルドとかヴァイキング、人ではムンク、イプセン、グリーグ・・・。
この本の中に出てくるのがイプセンとグリーグ、そしてあまりノルウェー以外では有名ではないのですが、ノルウェーの国民的音楽家であるオーレ・ブルです。
イプセンの戯曲『ペール・ギュント』の話が出てきたり、オーレ・ブルのお墓や家、リーショーエン島を訪ねたりとするので、読みながらノルウェー観光をしているみたいです。
オーレ・ブルで有名な曲は『羊飼いの少女の日曜日』でしょうかね。
まだ行ったことのないノルウェーですが、行ってみたい・・・とは思えなかったです。何故かというと、雨ばかりなんですもの。雨って嫌いですもの。
そうそう、ノルウェーの空港のトイレのサインがおもしろいんですってね。
男性も女性も手で鼠径部を押さえているんですって。漏らしそうって感じですか。

殺人事件の犯人を捜すまでが長いですが、ノルウェー観光しているつもりで読んでみてください。オール・ブルのことがよくわかりますから。
ジャンニやアントニオ、マルゲリータはイタリア人なのですが、イタリア人的ではない感じです。温厚で思慮深い人たちです。
ごめんなさい。私の中ではイタリア人は明るく、ハイテンションな、あまり物事を考えない人たちになってます(笑)。

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