塩田武士 『女神のタクト』
2018-10-15



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「僕は関係ありません」、と言うような表情をしている兄犬ですが、彼はかぼちゃのベッドに吐いてしまいました。
そのベッドに寝せようとすると、嫌がります。
ハロウィーン前にカボチャのベッドは捨てることとなりました(笑)。

折角のベッドも兄は吐き、弟はおしっこやウンチで汚し、1カ月ももちません。
昨日、弟は半日でクッションを汚してしまいました。
また百円ショップに行ってクッションを仕入れてこなくては・・・(泣)。


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塩田さんの初期の小説でしょうか?
『罪の声』のような社会派の小説を期待していたのですが、裏切られました。
こんなのも書けるのね。

30歳で職を失い、男にもふられ、どうしたらいいの私・・・。
そんな感じの矢吹明菜は傷心旅行で訪れた神戸で不思議な老人に出会います。
彼からある男を連れて来たら成功報酬を与えると言われ、明菜は彼に会いにいきます。
その男はなんと元世界的な指揮者で、急に隠遁してしまった一宮拓斗でした。
つぶれそうなオーケストラ、「オルケストラ神戸」へ蹴りをいれつつ、無理やり拓斗を連れていくこととなりました。
さて、そこで待っていたのが、一癖も二癖もありそうなパンチパーマの事務局長。
拓斗は「オルケストラ神戸」の命運をかけたコンサートで指揮するのを嫌がりますが、パンチに翻弄され、凶暴な明菜に殴られ仕方なく承知しますが、一蓮托生ということで、明菜もオーケストラのスタッフとして働くことになってしまいます。

なんか大変そうなオーケストラですねぇ。
コンサートまで色々とドタバタ劇がありますが、最後には感動(までいかなかったけど)が待っています。

出てくる曲はラフマニノフのピアノ協奏曲第三番とベートーヴェンの第五交響曲、エルガーのエニグマ変奏曲「ニムロッド」、そして、「天城越え」です。
え〜、「天城越え」?!という声が聞こえてきそうですね。
結構印象的に使われています。

私のように『罪の声』とか『騙し絵の牙』しか読んでいない人にとっては、塩田さんの意外な一面を見ることになるでしょう。
これを読むと『騙し絵の牙』で大泉さんとコラボしたのが不思議ではなくなります。

蛇足ですが、これを伊吹さんが書いたらどうなるのかとちょっと思ってしまいました(笑)。

[日本文学]

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