海堂 尊 『モルフェウスの領域』
2011-01-07


「”バチスタ”シリーズに連なる最先端医療ミステリー」という帯に惹かれて買ってしまわない方がいいですよ。
というのも、最初の方の涼子の独白などに海堂さんの悪いところが出てしまった感じで、私には退屈でした。途中でお馴染みの面々が出てきて、やっと安心して読めました。

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どういう最先端医療かというと、現在の医療では治せない病気があり、後何年かしたら治療法が確立できるということがわかった時、病人が自らの病気の進行を遅らせることを目的にコールドスリープに入り、治療が確立した時に目覚めるというものです。

「モルフェウス」とは「眠りを司る神」。

未来医学探究センターに涼子が非常勤として着任したのが2010年10月。
彼女は「モルフェウス」と名付けたコールドスリープに入っている少年、『スリーパー』の維持・管理をやっています。
彼女の毎日は孤独で単調。ただ「モルフェウス」のために、彼女は時を費やしているだけ。
やがて「モルフェウス」の目覚める時が来ます。
涼子は「モルフェウス」を守るために、あることを選択します。

東城大学医学部付属病院の高階病院長、「愚痴外来」田口医師、看護師翔子が登場します。

ミステリーというよりSFですかね。
この話、次にどう繋がっていくのかしら?

私は天城のハートセンターの方が興味があったのですが・・・。
[日本文学]

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