私が間違って『ナイチンゲール』の途中から『ジェネラル』を読んでも、それほど内容的に違和感がなかった理由がわかりました。
もともと同じひとつの話だったんです。あまりにも長くなるので、編集者が２つの本にするように言ったんですって。
それで『ナイチンゲール』の事件や出来事と並行して起きているのが『ジェネラル・ルージュ』なのです。だから、途中から読んでも大丈夫だったんですね！

　
『ナイチンゲール』は小児科病棟でしたが、『ジェネラル』は救急救命センターでの事件です。
救急救命センターには速水晃一というセンター部長がいます。彼は伝説を持つ男で、仕事の腕は一流。ドクターヘリ購入希望を毎年出しているのですが、今だ財政難のため叶わず。救急医療に対して憤りを感じています。

彼が医療業者と癒着しているという内部告発文がリスクマネジメント委員会に届きます。リスクマネジメント委員会委員長の田口は高階病院長に相談します。高階の提案でこの問題を倫理問題審査委員会（エシックス・コミティ）に委任することになります。
倫理問題審査委員会の面々はどうにもこうにも食えない奴らばっかり。案件を出しても、審議にのるまでが大変。今まで審議に乗った案件はゼロ。
お約束どおり、途中から何故か白鳥も登場し、一件落着にはなるのですが…。

救急医療や倫理問題、大学病院の内部事情など、色々と医療関係の問題点が描かれているのですが、だんだんと理屈っぽくなっていき、ミステリーという雰囲気が減少してきているようです。
次の『イノセント・ゲリラ』を読んでいます。まったくミステリーじゃなくなってます。
ミステリーを期待している人には、『チーム・バチスタ』ぐらいでいいのかもね。