こうの史代 『長い道』
2009-07-10


禺画像]
親が勝手に嫁にすると決めてしまったため、女好きで無職の壮介は道と結婚することになってしまいました。
道は地味な女なので、壮介は嫌なのです。
彼はパッとした派手な女が大好き。
壮介の仕打ちもなんのその。道はわが道を行きます。
ひょっとすると一番芯がしっかりしているのが道なのかもしれません。
二人の不思議な暮らしと関係が、妙におもしろいです。

前に読んだ、『自虐の歌』とは違います。
道の性格がのんきでほんわかしているので、無職の壮介との暮らしが、そんなに悲惨に思えません。
『自虐の歌』の幸江は尽くすだけですが、道は尽くしているようで、尽くしていないんです。
結構自分の思い通りにしています。
壮介がいてもいなくても、悠々自適。
だからこそ壮介は道と別れられないんです。
付き合い始めの頃はつくしてくれる女がよくても、付き合いだすとうっとうしくなりますよね。
でも、カノジョが自分の世界を持っていると、気になりますよね。
二人が本当の夫婦になるには「長い道」のりですが、それも近いかなと思える終わり方です。
私が男だったら、道みたいな女、好みかも。
[まんが]

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