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自分で読む本を選ぶと、どうしても偏りができてしまいます。
そのために今回は図書館の司書さんに選んでもらいました。
『鹿男あをによし』という本で万城目学という人が書いたものです。
名前、なんて読むんでしょう?
「マキメ マナブ」って読むんですね。
大阪府出身、京都大学卒の29歳が書いたものだそうです。
純文学ではありません。ちょっとファンタジー入ってます。
神社仏閣教会好きの私ですから、日本の中ではもちろん京都奈良は大好きです。
この本、舞台は奈良です。それだけで、読んでみてもいいかなと思いました。
大学の研究室にいる(オーバードクターか?)28歳の「おれ」は、教授に体よく2学期間だけでいいからと、奈良にある女子校に追いやられます。
行った先の女子校では、何故かクラスの生徒に嫌われ、跡をつけられているのか、前日に彼が何をやったかを黒板に書かれたりもします。
その首謀者は堀田という女の子。
彼女に特に何をしたというわけではないのに、何故嫌われるのか、訳がわかりません。
そうこうするうちに、剣道部の顧問を押しつけられ、その年に行われる大和杯にかかわることになります。
大和杯とは、姉妹校の奈良、京都、大阪にある女学館が一堂に会し、運動部が競う大会のことです。
今回は奈良で開かれます。
10月になったある日、「おれ」は鹿に話しかけられます。
運び屋に選ばれたから、「目を持ってこい」と言われるのです。
「目」とは、地震を起こすナマズを押さえつける何からしいのですが、鹿ははっきり教えてくれません。
狐が持っているから、狐からもらえと言うだけです。
訳がわからないまま、受け渡されるはずの場所に行ったのですが、「目」は鼠に奪い取られたと鹿に怒られます。
その上、なんと罰として鹿の顔にされてしまうのです。
他の人には普通の顔に見えるのですが、本人とデジタルカメラにははっきりと鹿の顔が映ります。
鹿顔のままなんて嫌だ!と「目」を求めて、「おれ」は奔走します。
奈良公園の鹿がしゃべったら、怖いですよね。
奈良以外に鹿島神宮や卑弥呼の伝説がでてきたりと、結構おもしろく読めました。
若い作家の作品もたまにはいいもんです。
また司書さんに面白い本を紹介してもらおうと思います。
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