高任和夫 『敗者復活戦』&熊谷達也 『ゆうとりあ』
2012-02-06


佐竹と北川の同期の河村はロックバンドをやって忙しいとのこと。
これまた三者三様の定年後です。

六人の人たちの定年後の生活ですが、どの生活を取っても、本人が満足していればいいんじゃないのと言いたくなります。
人生に勝ち、負けなんかないのですから。
問題なのは会社に依存していたことのような気がします。

本の中のいい言葉を載せておきましょう。
まず、『敗者復活戦』から。

「一日一快」
「生きていられることへの感謝。あるいは生かされていることへの感謝。その気持ちを持てる人間だけが、依存症から脱却できる」

『ゆうとりあ』から。

「ようするに、いいことも悪いことも、小さなことの積み重ねなのよね。そのときにはささいなことも、十年、二十年、さらに三十年と積み重なっていくうちに、気づいてみたら引き返せなくなっているわけよ。それが人生というものだわ」

私の理想の定年後は、河合さんみたいなもんですかね。
夫婦そろって地方に移住は無理なので、船旅行なんていいです。
でも、知り合いの知り合いの夫婦は船旅行に行ってから仲が悪くなったそうです。
河合さんみたいに一人で行くというのがいいのかもしれません。

とにかく年を取っても持っていたいのが好奇心と些細なことにも幸福感を見出せるやわらかな心ですね。



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[日本文学]

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